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阪神タイガース鳥谷選手の書籍「キャプテンシー」を読んで

2016年プロ野球が開幕してから約1ヵ月。
阪神タイガースキャプテン鳥谷選手の調子が上がってきません。

4/19のヤクルト戦で決勝タイムリーを打ち、今季初のお立ち台に上がったものの、打率はちょうど2割で、らしくない守備も見たり・・・

タイトル争いとは言わないまでも、毎年それなりの成績を残し続けている鳥谷選手。
そのうち打率は上がってくるだろうと思うけれど、ちょっと気がかりな点も。

金本新監督体制で迎えた今シーズン。
『すべてが物足りない。おまえが変わらないとタイガースは変わらない。変われ!』
金本監督が就任してすぐに鳥谷選手に向けられた言葉。

その後、メディアを通じて今までに見た事のなかった姿。
あの時は「変わろうとしてるんだ」と頼もしく思ったけれど、もしやキャラにないことをしている影響で調子を落としてるんじゃ・・・

ということを思っている矢先に、本屋で偶然見かけました。

阪神タイガース鳥谷選手の書籍「キャプテンシー」

鳥谷敬著「キャプテンシー」
金本監督が檄!生え抜き主将の覚醒
僕は僕のやり方で阪神を変える!

キャプテンシー裏表紙
「全部ダメだ!」
僕を叱咤する声が、甲子園のクラブハウスに響き渡った。
「成績も、キャプテンとしても、すべて物足りない」
二〇一五年一〇月二〇日。翌シーズンからタイガースの指揮を執ることになった金本知憲新監督は、僕にそう言った。
<中略>
チームの状態が悪いときに流れを変えるのがキャプテンの役割のひとつだとすれば、キャプテンとしても不甲斐ないシーズンだった。
「おまえが先頭に立って、牽引しないとチームは変わらない」
そう言って金本さんは、来季も引き続き僕をキャプテンに指名した。そして、こう続けた。
「変われ!」
(「はじめに」より)


この本の表裏を見ると同時にレジに向かってた。

10年以上も阪神タイガースの生え抜きとしてレギュラーを張ってきた鳥谷選手。
早稲田大学から鳴り物入りで入団、以降順調にレギュラーとして試合に出続けている。

感情を表に出さず、黙々と野球にうちこむストイックな選手。
故にインタビューでボケ一つかますことなく、飄々と答える地味~な選手。

嫌いではありません。
むしろメチャクチャ応援していますが、自分の中の鳥谷選手はこんなイメージ。

キャプテンシーを読み終えて

この手の本の王道と言うべき、幼少の頃からのエピソードなどがあり

◆なぜ感情を表に出すことがないのか?そうなったワケ
◆なぜ在京球団ではなく、阪神タイガースを選んだか?
◆プロ野球選手としての考え方やモチベーション

などなど、興味深い内容でした。

早稲田大学の同期に青木宣親、1学年上に現ソフトバンクの和田毅、高校時代には元阪神タイガースの鉄腕久保田の滑川高校にコールドで敗れたこと。

有名なのかもしれないけれど、自分が知らないエピソードが2~3行でサラッと流れていくもんだから、あっという間に読み終えてしまった(^-^;

その上で言うと。

『想像以上のものが詰まっていた』

良く言えばストイック、逆に言えば論理的でドライ。

大きな目標を持って(プロ野球選手でなることであったり、メジャーに行くことであったり)、それを実現するために逆算して、どうすべきか?
突出したものを持っていない自分が、どのように勝負すべきか?

正しいか間違いかと聞かれると、結果を残しているので正しいんだろうけど・・・

本の中の一文を借ります。

だから、金本さんによく言われた。
「おまえは、自分のことしか考えていない」

・・・客観的に見てもそう感じます。

メジャーへの挑戦をあきらめて、生涯タイガースを決断した鳥谷選手。
自分が変わりはじめたことなども綴られていますが、明確な目標がなくなり、現在のモチベーションがファジーな感じに。
且つ、金本新体制になって「おまえが変わらなければ・・・」の言葉。

これは・・・自分を見失って、迷路に迷い込んでやしないかい?
冒頭に書いた気がかりが、あながち間違っていない気がする。

今後どうなっていくか、現時点では分からないけれど

『どれだけ調子を落としても、自らスタメンを外れる選択をしない』

これは感じた。

フルイニング出場ではなく、もしも連続試合出場が途切れたとき・・・ヤバいな。
絶好調までは言わなくとも、今それなりの成績だったらこんなこと思わないんだろうけど。

シーズン終えた時に単なる杞憂であったことを祈る。

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