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年下の男の子シリーズ完結編の小説「可愛いベイビー」を読んで

可愛いベイビー
3部構成の年下の男の子シリーズの完結編、
五十嵐貴久作の「可愛いベイビー」を読みました。

前作の「ウエディング・ベル」は、プライベートや仕事、全編トラブル続き。
全く話が進展せず、最後はダマす形で両家の親を合わせたところで話が終了するという
中途半端な終わり方をするもんだから、期待しまくった「可愛いベイビー」。

以下、読んでみたレビューや感想など、ネタバレもしてしまいます。

小説「可愛いベイビー」(五十嵐貴久)レビュー

【あらすじ(小説の帯から拝借)】
38歳のわたし、24歳の彼。
わたしの体に予兆が……!?
でも彼はリストラ、二人の将来はどうなるの?

銘和乳業課長のわたし(川村晶子)は、38歳にして14歳の児島くんと結婚を決意し、
交際は順調……ではあったが、契約社員の児島君がリストラにあってしまい、
生活費節約のため二人で暮らすことに。
仕事は部下も責任も増え、売れっ子モデルのCF撮影と、休む暇なし。
折しもわたしの体に変調が。
二人はこれからどうすれば……?


【レビュー】
会社の業績が良くないことを理由に、優秀ではあるものの、契約社員という立場から、
児島君がリストラにあい、生活費節約のために二人は同棲。

これが話の序盤で、これ以降は彼女の勤め先の銘和乳業の新商品「ツバサ」と
売れっ子モデル長谷部レイのCM撮りの話を中心に展開し、
時期を同じくして彼女の妊娠が発覚。

可愛いベイビーは300ページほどの本ですが、ここまでで200ページ近くを費やしています。
まだ両家から結婚の承諾は取れていないし、交際さえも認められていない状態です。

残りのページ数で大丈夫か?
妊娠したことで『なし崩し的』に、で話をオトすなよ~と思いながら、進んでいきます。

 

妊娠した彼女。それを告げると、児島君は大喜び。
高齢出産の不安は残るものの、産むことを決意する彼女。

仕事は続けたいという彼女を、会社の上司や部下はバックアップしてくれるという。
残りは両家に妊娠していることの報告と、結婚の承諾を得ること。

その両家はと言うと…

 

【児島君の家族】
◆父親:賛成してくれているが、頼りない。
◆母親:反対。
◆祖母:反対。児島家で最も発言力がある。
◆兄:賛成。中国で料理修行の身だったが、3作目にして初登場する、とても素敵な人。
◆姉:大反対。
◆妹:反対。

こんな感じです。
反対の話でイヤ~な空気が漂う中、妊娠しているのを告げたことをキッカケに話は急転。
祖母が未婚の母の子として育った、自分の生い立ちを話し出し、
その祖母が賛成したことにより、話は180度ひっくり返ります。

 

【彼女の家族】
◆父親:大反対。結婚も交際も認めず、聞く耳さえ持たない頑固者。
◆母親:娘の気持ちは理解するものの、父を立てる気質から、父と同じく反対の姿勢。
◆弟:賛成。姉のために父親の説得にあたるが、父親が頑固すぎて困っている。

 

会社の話と、児島家の承諾を得たところで、残りページがほとんどない。
これ、キレイな形で話終われるのか???と思いながら、さらに読み進めます。

 

絶対に認めない、会わない、の姿勢を貫いていた父親が、弟の説得で会うことに。
が、まともに相手もせず、その場を去ろうとする父親。
この状況を変えたのは母親。

立ち去ろうとする父親にビンタ。
結婚に反対する理由を二人に説明すべきだと。

初めて見せる父親への態度に驚く娘。

年の差や世間体、収入の差などのことを理由にずっと反対していた父親だけれど、
娘を他の男に取られることが嫌だったことを見抜いていた母親。
その指摘などがあって、号泣する父親。

頑固じゃなく、ジェラシーだったんだね~(^-^)

そんな形で、二人の結婚は認められたのでした。

結局、子供が産まれる前に物語は終了してしまいましたが、
読み終えると、心が温かくなっていました(*^-^*)

3作通して、全くブレることがなかった児島君。
博報堂に就職の口利きをしてもらえる話が来ても、
内定をもらっていた小さな広告代理店を選んだ児島君。
14歳年上の彼女を、真っ直ぐに彼女を見つめ続けた児島君。

年下の男の子シリーズ・・・かなり面白い小説でした♪

この短期間で、3冊も小説を読んだのは初めて。
面白かったのと、読みやすかったせいもあるんだろうなぁ。
五十嵐貴久ワールドに引き込まれました。

前作のレビューや感想はこちら(↓)
こういう小説もいいもんだ「年下の男の子」(五十嵐貴久)
年下の男の子の続編、ウエディング・ベル(五十嵐貴久)レビュー

年下の男の子ウェディング・ベル可愛いベイビー

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